2019年からディズニーと協働しているRespeecher社の共同CEO、Alex Serdiuk氏は、インタビューで『マンダロリアン』や『ボバ・フェット』における若きルークの声を作成する舞台裏を詳しく説明した。
彼らは、若きルークのセリフを合成音声で生成するために、同社のアプリ「ReSpeecher」を使用した。
アプリに、80年代のハミルのADRセッション、ビデオゲームやオーディオブックの録音などの素材を入力し、2週間ほどトレーニングさせることで、若きルークの新たなセリフが生成される。
「私たちの技術は、デジタルボイススキン、つまり特定のパフォーマンスのデジタル発声装置を適用し、コンテンツクリエイターや映画製作者に、抑揚やどのように聞こえるべきかまで含めた完全なコンテンツを提供します。もし監督が特定の声の響きを望めば、その期待に応えるためにモデルを調整することが出来ます」とSerdiuk氏は自社の技術に自信を覗かせる。
一方で、もはや俳優を必要としないこの技術は「非常に破壊的」だともSerdiuk氏は認める。
ただ、往年の俳優が若返り、新たな演技が見られることは観客にとって魅力的だ。今後もこの技術は発展し、より多くの俳優を蘇らせるだろう。