スター・ウォーズの二次創作はいかに映画になったのか――『ラブ・ハイポセシス』から見るレイロの魅力と現在地

論考&解説

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2026年9月23日からPrime Videoで配信となる恋愛映画『ラブ・ハイポセシス』[1]。この作品のルーツが、スター・ウォーズのレイとカイロ・レンのカップリング「レイロ」を題材とした二次創作小説にあることが、SNSでは話題となっている[2]。この記事では、改めてレイロの魅力、レイロのどの部分を軸に同人小説ができたのか、そして商業化・映画化した経緯を押さえつつ、改めてレイロの現在地を探っていく。

レイとカイロ・レンを結んだファンと公式――レイロ

2015年に公開された『フォースの覚醒』は、レイ、フィン、ポー・ダメロン、カイロ・レンという新世代のキャラクターをスター・ウォーズにもたらした。作品は空前の大ヒットとなり、ファンの間では、このキャラたちを自由に組み合わせた二次創作も活発になっていく。その中の一つで勢いがあったのが、主人公レイ(Rey)とカイロ・レン(Kylo Ren)を組み合わせた「レイロ(Reylo)」だった。カイロ・レンは、ハン・ソロとレイア・オーガナの息子ベン・ソロが暗黒面へ堕ちて名乗った姿であり、主人公と悪役のカップリングだった。

初期のレイロ二次創作には、『フォースの覚醒』公開前の2015年10月に投稿された作品まである[3]。映画公開後には人気に火が付き、翌年2016年にTumblrが発表した人気カップリングランキングで、レイロは全ジャンルを通じて11位に入った[4]。スター・ウォーズの二次創作としてはカイロ・レンとハックスを組み合わせた「Kylux」(同ランキングで8位)やフィンとポーの「Stormpilot」(同21位)なども強く、レイロが圧倒的な最大勢力だったわけではない。だが、『フォースの覚醒』だけでもレイロはすでに大きな人気を獲得していたのは間違いない。

ファンが注目したのは、敵として出会った二人の間にある奇妙なつながりだった。カイロはスターキラー基地でレイを拘束し、その心を読もうとする。しかしレイは逆に彼の内面へ入り込み、最後にはライトセーバーを手にカイロを打ち破る。対立しながらも同じ力を持ち、大きな運命をも予感させる二人の関係は非常に印象深いものだった。


そして2017年の『最後のジェダイ』は、二人の関係をさらに物語の中心へと置いた。遠く離れたレイとカイロはフォースを通じてつながり互いの姿を見て会話するようになる。レイはカイロ・レンの中にまだベン・ソロが残っており、光へ戻れると信じる。二人は手を触れ合わせ、最高指導者スノークの玉座の間では背中を預けて共闘する。しかしベンを救えると信じたレイと、レイを自分の側へ引き込もうとするカイロの望みはすれ違い、二人は再び別々の道へ進んだ。

二人の関係をさらに進めたこの展開は、レイロのファンダムを急速に拡大させた。『最後のジェダイ』公開後には新たなファンと二次創作が急増し、翌2018年にはTumblrの年間カップリングランキングでレイロが2位にまで上昇する[5]。さらに2019年8月には、AO3上でレイ/カイロ・レンの作品数は約1万2700作に達し、スター・ウォーズ全体でも最大のカップリングとなっていた[6]。当時のファン作品では、敵同士から恋愛へ発展する「enemies to lovers」だけでなく、「カイロ・レンの中にいるベン・ソロをレイが見つけ、彼が救われる」という物語も盛んに描かれるようになった。

『最後のジェダイ』公開直後の2018年は、レイとベンの関係が大きく進展した一方、その結末を描く『スカイウォーカーの夜明け』はまだ存在しない、可能性に開かれた時期だった。そんなレイロ熱の真っただ中で、ある一人のファンは、自ら執筆したファン小説の中で、レイとベンを「はるか彼方の銀河」ではなく、「現代の大学研究室」へと配置しなおす。その二次創作が後に『ラブ・ハイポセシス』という名で映画化までされることになる『Head Over Feet』だった。

レイとベンを大学へ――『Head Over Feet』

『Head Over Feet』は、2018年10月1日〜2019年7月11日にかけて、二次創作の投稿サイトAO3に投稿された全21章、10万語に及ぶレイロの二次創作小説だ[7]。発表したユーザーの名はEver-so-reylo。後にアリ・ヘイゼルウッドとして作家デビューする女性である。その名前から分かる通り、ヘイゼルウッドは熱心なレイロのファンであった。『最後のジェダイ』をきっかけにスター・ウォーズのファンダムへの参加を本格化させ、執筆したシークエル三部作の関連二次創作小説は20作を超える[8]。イベントに出席したり、同志とともに『スカイウォーカーの夜明け』の予告編にはしゃいだりする、ファンダムの中にいる一人のファンだった。

そんな彼女が『Head Over Feet』を執筆し始めたのは些細なきっかけだった。ある日、仲間内のアイデア交換企画で友人から、「偽装交際から本物の恋が始まる『fake dating』が読みたい」という要望をもらう[9]。ヘイゼルウッドはちょうどfake datingをテーマにした『好きだった君へのラブレター』を見て、自分でも書きたいと思っていたため、その要望を引き受けた。

ヘイゼルウッド自身は研究者として、大学院や研究室での経験を持っていた[9]。その経験を活かして彼女は、自分のよく知る大学院生活へレイとベンを連れてきた形で作品を書き始める。『Head Over Feet』は、レイロというキャラクターの関係性に、fake datingというロマンスの定番と、ヘイゼルウッド自身のアカデミアでの経験を組み合わせた作品だった

後に商業小説となり大ヒットを飛ばす本作は、二次創作として発表されていた時点ですでに人気を集めていた。完結から約2か月後の2019年9月には11万回以上閲覧され、約5900件のKudos(いいね)を獲得している。AO3には「Fake/Pretend Relationship(偽装関係)」「Mutual Pining(両片思い)」「Miscommunication(ミスコミュニケーション)」といったタグも付けられており、レイロのファンダムの中で一つの恋愛小説として広く読まれていた。

『Head Over Feet』のあらすじはこうだ。主人公レイは、博士課程の大学院生。研究上の立場を利用されることを恐れ、何度もデートに誘ってくるハックスに「恋人がいる」と嘘をついていた。ある夜、レイはその嘘がバレそうになるのをごまかすために、偶然そこにいた男性へキスをしてしまう。

その相手はベン・ソロ博士。優秀な研究者である一方、学生への要求が厳しく、誰もが恐れる人物だった。成り行きからベンはレイの恋人を演じることになり、二人の偽装交際が始まる。人前で一緒にコーヒーを飲み、恋人らしく振る舞い、研究や将来について話すうちに、レイは周囲から聞いていたベンとは違う姿を知っていく。そして偽物だった関係は、本物の恋愛へ変わっていく……。

一見すると、スター・ウォーズとは程遠い現代の大学が舞台だが、その面影は至るところに残されている。レイとベンはもちろん映画のキャラクターを想定したものであるし、ベンの母は著名な政治家、ルーク・スカイウォーカーはベンのかつての指導者、ポー・ダメロンは幼なじみ、ハックスやスノークもそれぞれアカデミアの人間として登場する。単に名前だけを借りたのではなく、スター・ウォーズの人物関係を大学という別の世界へ置き換えた、いわゆる現代AU(原作とは異なる世界設定にキャラクターを置く二次創作)だった。そしてその核には、当然レイロというカップリングが存在する。

レイとカイロ・レンの関係は、しばしば敵同士から恋愛へ発展する「enemies to lovers」として説明される。しかし『Head Over Feet』では、この要素は思いのほか薄い。レイは当初ベンを恐れ、嫌な人物だと思っているが、二人は直接的な敵対関係ではない。むしろベンは早い段階からレイを助ける側にいる。

それでも、この二人がレイとベンであることはすぐに分かる。研究科でのベンは、学生を泣かせるほど厳しく、愛想がなく、誰もが近づくことを恐れる人物として知られている。しかしレイが彼と過ごすうちに、彼女の研究発表を以前から知っていたこと、能力を高く評価していること、困ったときには黙って手を差し伸べてくれることが分かってくる。周囲から恐れられる男の内側に、他人には見えていない姿を彼女だけが見つける。これは『最後のジェダイ』で、周囲からカイロ・レンとして見られる彼の中に、レイだけがベン・ソロを見出していく関係を、そのまま大学へ移したような形だ。

レイについても『最後のジェダイ』の影響は強い。この物語のレイも家族を持たず、自分が何者なのか、何によって自分の価値を証明すればいいのかという不安を抱えている。映画のレイが出自と自分自身の存在意義を探していたように、『Head Over Feet』のレイは研究者としての能力に自分の価値を預けている。

一方は周囲から「恐ろしい天才研究者」という役割を与えられ、もう一方は研究者としての能力以外に自分の価値を見つけられない。二人とも役割の中で孤立している。だからこの物語の中心にあるのは、敵同士が恋に落ちることよりも、互いだけが相手の中に他人には見えていないものを見つけることである

映画では、レイとカイロはフォースによって互いの心へ入り込み、ライトセーバーを交え、同じ力を持つ相手として向き合った。大学にはフォースこそないが、その対等さも別の形で残されている。レイはベンの肩書や評判に萎縮するだけではなく、学生への態度がおかしいと思えば本人に抗議する。研究についても自分の考えを持ち、ベンもまた彼女を一人の研究者として高く評価する。映画でフォースの力として表現された二人の対等さは、ここでは知性や研究者としての自立性へ置き換えられている。

映画本編と比べて大きく変わったのは、二人の関係に伴う「危険さ」である。映画ではカイロ・レンとレイは敵として出会う。そこには拉致や精神への侵入、戦争、ファースト・オーダーとレジスタンスの対立があり、レイにとってカイロは文字通り危険な人物だった。それでもレイは、カイロ・レンという姿の奥にまだベン・ソロがいると信じ、彼をダークサイドから引き戻そうとする。

『Head Over Feet』にも、この「周囲が恐れるベンについて、レイだけが別の姿を見つけ、それを信じる」という関係は残されている。ただし、ベンは最初から悪人ではない。大学を舞台とするこの小説には、当然戦争や虐殺は登場しない。ベンは学生に厳しく、無愛想で、誰もが近づくことを恐れてはいるが、その評判の向こう側にある人物像をレイが知っていくために、彼を悪から救済する必要はなく、暗黒面からの贖罪も主題とはならない。

ただ、カイロ・レンが持っていた「危険な男」という魅力そのものが消えたわけではない。ベンは大柄で無愛想で、周囲から恐れられる人物として描かれ、その近寄りがたさは残されている。しかし映画のようにレイ自身へ暴力的な脅威を与える人物ではなく、その危険さは実際の行動よりも外見や評判へと移されている。むしろ恋愛相手としてのベンには慎重さも見られる。彼は自分が教員でありレイが大学院生であるという立場の違いを理解しており、性的な関係になりかけた場面でも、その状況でレイが本当に自由に同意できるのかを気にして一度立ち止まる。カイロ・レンの近寄りがたさを残しながら、その危険さは現代の恋愛小説として成立する形へ組み替えられている。

こうして見ると、『Head Over Feet』はスター・ウォーズの筋書きを大学へ移した作品ではない。レイロから戦争やダークサイド、敵対、贖罪といった要素を取り除いても、なお残る二人の関係を取り出した作品である。周囲から理解されない二人が出会い、互いの中に他人には見えないものを見つけること。それこそが本作の核になっている。そこへ偽装交際というロマンス小説の定番と、ヘイゼルウッド自身がよく知る大学院や研究の世界が加わった。レイロの物語をそのまま再演するのではなく、レイとベンという二人を使って別の恋愛物語を作り上げたのである。その結果、物語の骨格はすでに、レイとベンという固有名詞を外しても成立するものになっていた。

商業化・大ヒット・映画化――『ラブ・ハイポセシス』

そして実際に、『Head Over Feet』からレイとベンという名前が外されることになる。きっかけを作ったのは文学エージェントのタオ・リーだった。ファンフィクションの読者でもあったリーは、2020年にヘイゼルウッドの作品を読み、そのキャラクター造形に惹かれて声をかけた[10]。『Head Over Feet』はすでにスター・ウォーズとはまったく異なる現代のアカデミアを舞台としており、リーにはオリジナル作品に近いものとして映ったという。


人気の二次創作だったからといって商業出版はすぐには決まらず、リーが何か月も編集者への売り込みを続けた末に、最終的にBerkleyから出版が決まる[11]。そして『Head Over Feet』はスター・ウォーズ固有の要素を取り除き、一本のオリジナル小説へと改稿される。レイはオリーブ・スミスに、ベン・ソロはアダム・カールセンへと姿を変え、2021年9月14日、『The Love Hypothesis』として刊行された。ただし、ファンであるヘイゼルウッドはレイロの痕跡を完全に消したわけではない。ベンに代わって男性主人公につけられた「アダム」という名前は、カイロ・レンを演じたアダム・ドライバーに由来する。スター・ウォーズから独立した作品になっても、その出発点だけはひっそりと残されていた。

『The Love Hypothesis』は発売されるとベストセラー入りし、さらにTikTokの読書コミュニティ「BookTok」で口コミが広がっていく。アメリカのペーパーバックランキングでも、2021年9月末の10位から徐々に順位を上げ、12月には1位へ到達した。この盛り上がりは作者自身にとっても予想外だった。ヘイゼルウッドは当時TikTokにほとんど馴染みがなく、友人から自分の本を紹介する動画が100万回以上再生されていると聞いて、初めてそこで話題になっていることを知ったという[12]。2022年8月には『The Love Hypothesis』のハッシュタグが3億回以上再生されるまでになった[12]。AO3でレイロの二次創作として人気を集め、商業出版後にもベストセラー入りし、そこへBookTokの口コミが加わることでさらに読者を増やして人気作品となっていった。そして『ラブ・ハイポセシス』は例外的な事例でもない。その後も『The Hurricane Wars』など、レイロの二次創作を原型として商業出版された作品が複数登場し、レイロからロマンス小説へとつながる一つの流れまで生まれている[13]。

この現象からは、もはや新しく本を手に取った読者の多くに、レイロの知識など必要なかったことが読み解ける。レイとベンという名前も、フォースも、スター・ウォーズの設定も消えている。それでも、周囲から恐れられる男性と、その別の顔を知っていく女性、偽装交際、両片思いといった『Head Over Feet』の恋愛要素そのものは残っていた。レイロのファンダムの中で生まれた物語は、原典を知らない読者にも通用する恋愛小説になっていた


その勢いは出版だけでは終わらなかった。刊行から約1年後の2022年には映画化企画が動き出し、2025年にはリリ・ラインハートがオリーブ、トム・ベイトマンがアダムを演じることが発表された[14]。監督はクレア・スキャンロン、脚本はサラ・ロスチャイルドが担当し、映画は2026年9月23日からPrime Videoで世界同時配信される。ここ日本でも『ラブ・ハイポセシス』という邦題で配信される。

そして、このキャスティングには非常に奇妙な巡り合わせがある。かつてベン・ソロをモデルに作られたアダム・カールセンを演じるトム・ベイトマンは、現実ではレイを演じたデイジー・リドリーの夫である。しかもベイトマン自身、出演を決めた時点では原作がレイロの二次創作に由来することを知らなかったという[2]。まさにフォースの導きとしか思えないキャスティングなのだ。


2018年にレイとベンを大学へ連れてきた一人のファンの同人小説は、わずか8年で世界配信される映画にまで姿を変えた。さらに日本では、映画配信直後の2026年10月9日に竹書房から原作小説の日本語版も刊行される[15]。そこでは作品がスター・ウォーズの「レイ×カイロ・レン」、レイロのファンフィクションにルーツを持つことも、宣伝文句の一つとして紹介されていた。この大人気恋愛小説の歴史を語るうえで、やはりスター・ウォーズは外せない。

レイロの完結とその先へ――『The Hunt for Ben Solo』


2019年、サーガを締めくくる待望の『スカイウォーカーの夜明け』が公開され、レイロの物語も完結することになる。レイが信じ続けたように、カイロ・レンは自らの内にあるベン・ソロを取り戻し、レイとともにパルパティーンと戦う。そして命を失ったレイを自らの命と引き換えに蘇生し、二人は初めてキスをする。「レイだけがカイロの中にベンを見る」物語はここに完結する。しかしベンは直後に死亡する。レイロは「成就」した。しかしその先にレイロの物語は存在しなくなった。

公式の結末を受け取った後、ファンはそれでもレイロの物語を求め続けた。もちろんレイロの大ファンだったヘイゼルウッド自身もそうだ。彼女は再びEver-so-reylo名義でベン・ソロ生存やベン・ソロの贖罪を描く二次創作を書き続けていた[16]。ヘイゼルウッドに限らず、映画公開後には大量の公式を上書きする二次創作が生まれ、2019年12月から翌年6月までの半年余りだけでもAO3には4000作以上のレイロ作品が新たに投稿された[17]。

だが、公式からの新たなレイロの動きは皆無に等しかった。レイについては、2023年に『スカイウォーカーの夜明け』の15年後を舞台とする新作映画で再び登場することが発表されたが、ベンについては何の発表もなかった。レイには未来が用意されようとしている一方、ベン・ソロにはそれがなかった。さらに2027年公開予定の『スターファイター』は、『スカイウォーカーの夜明け』から約5年後を舞台としており、スター・ウォーズそのものもシークエル三部作以後の時代へ進み始めている。それでもベン・ソロの物語だけは止まったままだ。公式からの供給が途絶えれば、2017~19年のレイロの熱狂がそのまま続くはずもなく、満足していなくてもベン・ソロは死んだのだから仕方ないという諦めムードが存在した。

ところが、満足していなかったのはファンだけではなかった。ベン・ソロを演じたアダム・ドライバー自身もまだベン・ソロにはやり残したことがあると感じていた。彼は2021年頃から「いい監督といい物語ならまたスター・ウォーズをやりたい」とルーカスフィルム側と話しており、スティーヴン・ソダーバーグとともに約2年半無償で、ベン・ソロを主人公とした映画「The Hunt for Ben Solo」を秘密裏に開発していた[18]。

これは単なるアダム・ドライバーのアイデアではなかった。ルーカスフィルムの社長キャスリーン・ケネディ、スター・ウォーズの創作の統括を行うデイヴ・フィローニからも支持を受け、脚本まで完成し、ディズニー上層部へ承認を求める段階まで進んでいた。だが、当時ディズニーCEOだったボブ・アイガーと、Disney Entertainment共同会長のアラン・バーグマンは「ベン・ソロがどうして生きているのか理解できない」と語り、この物語をあっさりと却下した。ファンだけではなく、演じたアダム、オスカー受賞監督、スター・ウォーズの上層部が「ベン・ソロにはまだ物語が必要である」と考えていたのにも関わらず、だ。


このことが2025年にアダム・ドライバーの口から明らかになると、ファンたちはベン・ソロの映画の復活を求め、立ち上がった[19]。タイムズスクエアへ広告を掲載し、ディズニー本社上空で飛行機広告を飛ばし、ディズニーに手紙を送り、SNSで「#SaveTheHuntforBenSolo」と投稿した。2026年の『マンダロリアン・アンド・グローグー』のプレミア上映でも、広告トラックを走らせその運動はまだ続いている。ファンの熱意はいまだに衰えていない。

2019年の「完結」から7年が経って、レイロの新たな物語が公式に実現する見通しはまだない。しかし、レイロから生まれた物語『ラブ・ハイポセシス』は二次創作の小説の発表から8年で映画化までたどり着いた。レイとベンの関係は、一人の作家に10万語の物語を書かせ、それをベストセラーにし、ついには映画化までさせるほど人々を動かす力を持っていた。この2人のキャラの持つ力は『The Hunt for Ben Solo』の復活を求める人々の声が相次いでいることにも如実に表れている。レイとベンへの熱意から生まれた『Head Over Feet』が、形を変えながら映画にまでたどり着いたように、ファンの熱意が『The Hunt for Ben Solo』を取り戻すこともできるのではないだろうか。ディズニー上層部は今一度ファンの声に耳を傾けるべきだ。スター・ウォーズを支え、『ラブ・ハイポセシス』のような新たな作品と文化まで生み出したレイとベン・ソロ、そしてレイロを過去のものとして捨てるのではなく、もう一度スクリーンに呼び戻す決断をするべきだ。

筆者:ジェイK(@StarWarsRenmei

=参考文献=
[1]https://www.aboutamazon.com/news/entertainment/love-hypothesis-prime-video 
[2]https://www.elle.com/culture/movies-tv/a73555101/lili-reinhart-tom-bateman-the-love-hypothesis-interview-2026/ 
[3]https://www.fanfiction.net/s/11541593/1/A-Drink-Called-Loneliness 
[4]https://fandom.tumblr.com/post/162440876364/top-ships-of-2016-clexa-clarke-griffin-commander 
[5]https://dailydot.com/tumblr-ships-2018-reylo-klance 
[6]https://fanlore.org/wiki/Reylo 
[7]https://web.archive.org/web/20190909210322/https://archiveofourown.org/works/16149329?view_full_work=true&utm_source=chatgpt.com
[8]https://archive.transformativeworks.org/users/Ever_So_Reylo/pseuds/Ever-so-reylo 
[9]https://www.hachette.com.au/news/q-and-a-with-ali-hazelwood 
[10]https://www.washingtonpost.com/books/2022/08/20/ali-hazelwood-romance-author/ 
[11]https://www.publishersweekly.com/pw/nielsen/tradepaper/20211206.html 
[12]https://www.goodreads.com/interviews/show/1572.Ali_Hazelwood 
[13]https://reactormag.com/book-review-the-hurricane-wars-by-thea-guanzon/ 
[14]https://www.imdb.com/news/ni63783989/ 
[15]https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?Sza_id=MM&refBook=978-4-8019-9536-9&utm_source=chatgpt.com
[16]https://archive.transformativeworks.org/users/Ever_So_Reylo/pseuds/Ever-so-reylo 
[17]https://fanlore.org/wiki/Reylo 
[18]https://www.thewrap.com/adam-driver-ben-solo-star-wars-movie-steven-soderbergh-disney-bob-iger/ 
[19]https://www.savebensolo.com/ 

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ジェイK
スター・ウォーズを追い、調べ、考えるファン。映画・ドラマから小説、書籍、レジェンズまで幅広く扱い、最新情報やレビュー、解説・論考を発信しています。Xでは日々最新情報を更新中。